いつも菫埜に帰ると、他にどこも行きたくなくて、人ごみは嫌いだし、町に出かけて買い物も疲れるし、何もほしい物が見つからなくて(新しい物に何も興味がなくなってしまったようで・・・。)、毎週近所のおすし屋さんで、おいしい寿司ランチを食べて、カフェでお茶を飲むとかそれだけで満足で、後はなるべく菫埜で家族と過ごしたいと思っていました。タクマに悪いかなと思って、「今日はおでかけしようか?」と聞くと、必ず「たっくんどこにも行きたくない!」と言って、うちでばぁばとゲームしたりしたがるのです。ここにいれば、ばぁばがピタゴラスイッチみたいなピタゴラ装置をタクマが入れるほど大きなダンボールで作ってくれたり、一緒に陶芸ごっこしたり、庭のカマキリを観察したり、楽しいことがいっぱいで、ろんろんも景都もいて、みんなが遊んでくれるから飽きることが無いのです。
それでも、秋だし、紅葉でも見に行こうと、父と母がドライブに連れて行ってくれました。菫埜のある島田市は、スイスのブリエンツ市が姉妹都市です。このSLがあるからです。一日に数本しか走らないのに、行ったらすぐに見えました!たっくん、大喜び♪お昼は田舎のどうでもいいような普通の場所だったけれど、さすが川根はお茶がおいしくて、一口飲んで、深い日本茶の味わいにびっくり!おいし==!何倍飲んでもただだし、スイスじゃ絶対にありえないから、それだけでもうれしくて、おそばと天丼のセットとか、気の利いたランチが安くておいしくて、日本はいいなぁ。。。と何度も思いました。
そこで、大きな分厚い、美しい立派なしいたけ(家に帰ってバター焼きにしたらお肉ぐらいおいしかった!)をお土産に買ったりして、もうそれだけで満足だったけど、せっかくだから奥のもっと紅葉している寸又峡までドライブしたけれど、タクマは「たっくん、こんな遠くまで来たくなかったのに。菫埜に帰りたい。」とか言い出して、みんな心の中で思っていたことなので大笑い。「ばぁばもそう思ってたんだー。」って、みんな、どこに行っても、やっぱり菫埜がいいっていうのを再確認するだけなんだよなぁ・・・。
でも、綺麗な紅葉も見れたし、道にさるもいたし、出発間際のSLも駅で見れたし、やっぱり来てよかったじゃん。SLの音にびっくりして、腰を抜かしそうになっていたタクマ。(笑)何度も「ポッポーー!」と真似しては、大笑いしていました。SLは平日でも大人気で、満員でした。
田舎は田舎でも、菫埜は町に近い田舎で便利だし、それでいてひっそりしているから、ほんとにいいよねぇ・・・と、
帰ってきてこの景色を見ると、ほっとする。おうちが1番いい。大好きな家族がいて、けんかしたり、泣いたり、でも、やっぱり仲良しで、いつも笑いすぎて涙が出るくらい楽しくて、本当に大好きな場所が菫埜。